核家族にとって不可欠な鍵と錠の防犯効果は高いのだろうか

2011.12.30

戦後は、このような事情がだいぶんかわった。それは、戦前型家族制度の分解、すなわち、核家族の登場である。いつも家をあける核家族には、適当な留守番がない。そうすると、いきおい鍵と錠にたよらざるをえない。京都市では、侵入窃盗の発生多発地帯は、都心からどんどん郊外へと移動する「ドーナツ化現象」をしめしているが、それはみごとに核家族の生成分布と一致しているのである。それにしても日本の錠前は、和錠の伝統をひいて、錠としてはあまりにも安物で粗雑なものが多い。

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もっとも最近は、シリンダー錠からナイトラッチ、文字あわせ、電子キー、電子ロックまで、いろいろ新型のものも登場したが、たとえ錠が立派になっても、日本の家屋そのものが、泥棒からみれば、どこからでも侵入できる構造になっているのだから、しまつがわるい。じょうぶな錠がかかっていれば、台座のねじをはずす。ねじがつよければ、建具ごとはずす。それもだめなら、屋根瓦をめくっても、縁の下にもぐりこんでも、侵入することができる。ガラスはもちろんのこと、なかには「敷居はずし」から、「壁やぶり」というものまである。はいろうとおもえば、どこからでもはいれるのが日本の住宅なのである。