県域制度を保持したままのIPマルチキャスト再送信

2011.03.31

そもそも、地デジをネットで配信する理由はどこにあるのでしょうか。2011年には、電波法によりアナログ地上波の終了が決まっています。しかし、ユニバーサルサービスである地上波放送だけに、それまでに原則として全世帯で地デジを受信できる環境を整える必要があるのです。そこで、電波が届かない地域への補完措置や視聴者の選択肢拡大という名の下に、IPマルチキャストを利用したネット配信が検討されたわけです。しかし、検討の過程で、今のビジネスモデルを死守したいテレビ局側から、再送信について様々な要望が出されたわけですが、その中の1つが県域制度の保持だったわけです。それにしても、なんと無駄なことでしょう。インフラさえ整っていれば距離や地域を超越した存在であるはずのネット(IP通信)に、わざわざ送信地域を限定する施策を盛り込まなくてはならないわけですから。逆に考えると、そこまでしなくては再送信に同意しない、放送業界の存在の大きさを思い知らされる結果となりました。
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