CO2ジェルの塗布によって、異常にたまっていた細胞間質液が急速に排泄された例があるので紹介しておきます。次ページの写真の男性患者さんには、膠原病の治療でステロイド剤を使用していました。ステロイド剤はご存じのように、劇的な効果を表す薬剤ですが、一方で副作用の問題も多いということでマスコミでもよく話題になっています。ジャーナリスティックな論調としては、ステロイド剤は医原病の象徴のように扱われ、アトピー性皮膚炎の治療などでは「絶対に使ってはいけない薬」であるかのように報道されることが少なくありません。実際、ステロイドは効果も劇的なので副作用も非常に激しいもので、使い方を間違えると皮膚炎を悪化させるばかりか、免疫力低下など全身的な問題を引き起こしてしまいます。マスコミではそのような例がよく引き合いに出されるため、一般的に「ステロイド剤は悪」という常識が浸透しつつあります。しかし、実際にはステロイド剤にもいろいろあり、乳幼児にも使うことができます。ステロイド剤を怖がるあまり、皮膚炎を初期の段階でしっかり治すことができず、皮膚炎をひどくしてしまうことも実際には少なくないのです。皮膚科の医師にとってはステロイド剤は非常に重要な薬剤で、「これがなければ何もできない」とさえいう医師もいます。それは無闇にステロイドに頼っているという意味ではなく、使い方さえ間違えなければ症状を抑えて治癒に向かわせる非常に有効な薬だということです。ステロイドが、使い方によってひどい副作用の可能性があるということを知っておくことは非常に大切なことですが、一方的に否定してしまうのは、かえって症状を長引かせることになるので、柔軟な態度が必要だと思います。さて、この男性はステロイド剤の投与によって、いわゆる「ムーンフェイス」と呼ばれる副作用が現れていました。ステロイドは体内で水分を貯留させるはたらきがあるので、顔など血液循環が旺盛でない部分の水分代謝が悪くなり、むくんできます。循環不良、低血圧、貧血、冷え症といった症状がある女性は、たとえやせていたとしても、顔には少なからずこれと似たような現象が起きているものです。そこで、この男性にはCO2ジェルを1日1回、25グラムを20分間にわたって、3日間顔にパックしました。写真2は、3日後の状態です。このように、細胞間に貯留した水分は二酸化炭素の血管拡張作用によって、劇的に代謝に向かい、すっきりとします。もちろん、これは一時的な現象です。CO2ジェルのパックをやめ、ステロイド剤を続けていれば、再び以前のようにむくんでくるでしょう。同様に美容としても、それまでの生活習慣等が変わらなければ、CO2ジェルのパックをやめればすぐに元のむくんだ状態に戻っていきます。体の水分というのは、それほど容易に出入りしているのです。しかし、もともと水分というのはダイエットの真のターゲットではありません。CO2ジェルを継続して使用していると、前述のようにやがて脂肪代謝のほうで少しずつエンジンがかかってきて、やがて肝心な脂肪が取れてくるのです。取れた脂肪は、水分のようにそう簡単に元に戻ってくることはありません。いわゆる「リバウンドのない顔やせ」だということなのです。ではこれから、実際にCO2ジェルを使用して顔やせの効果を上げた方の例を紹介しましょう。
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